日だまり椅子         音楽・映画・本・芸術

オールズバーグの絵本

セピア色のえほん子供のころ、私は押入れで眠るのが気に入っていた。
布団をしいて、ふすまをぴっちりと閉めて寝転がると、真っ暗闇に包まれる。ふすまさえ開けて(さほど広くないにしても)、手足をうんと伸ばせる部屋の畳の方へ転がれば、さぞかし心地よく眠れただろうとも今なら思うけれど、その窮屈で暗く閉ざされる怖さが妙にすきだったのだ。

目を開けていてもどこまでもまっくらで、時おり、自分がちょっといびつな場所に落ちてしまった気持ちがしてくる。出口のふすまのざらざらした感触を、何度か確かめて安心してみたりする。

オールズバーグコレクション

オールズバーグの絵を見ていると、いつもその時の心もとないような怖さを思い出す。 すごくリアルなのに、ここではないという感じ。ざわざわして、わくわくする。

今年の誕生日に、その大好きなオールズバーグの絵本をプレゼントにいただいてしまった。中でもより大判で、セピアカラーの陰影が美しい『魔法のホウキ』と『まさ夢いちぢく』。絵本というより、私にとってはとっておきの画集。

嬉しくて枕に全部しいて眠ろうと思ったくらい。
痛そうだけど。

ビル・エヴァンスの『Waltz For Debby』

Waltz for Debby [Bonus Tracks]年末のバーゲンで手に入れました。こんな名盤1000円でいいんでしょうか…って、もう買っちゃったんですけど。
どうも精神状態が低迷気味のこのごろ。お風呂に沈めたアヒルのおもちゃのように、
ぷか~っと浮上するのを待つばかりですが、そういう夜にもとってもいい感じです。
ピアノの音はやさしい。

* * *

せっかくブロードバンドにしたので、RealOne Playerというのを入れてみました。
フリー版ではありますが、ブラウザとメディアプレイヤーが一体化しているため、
ニュースやプロモーションビデオ、映画予告などを観るときも、
いちいち別のプレーヤーが起動しないのは、なかなか快適です。
映像がある場合、上スペースが自動的に広がりますが、
その際、Webブラウザ部が狭くなるのは難点?
後、シェアウェアのPlusにアップグレードするボタンがあちこちにあることでしょうか(笑)

映画予告といえば、今観たいのは『中国の小さなお針子』と『猟奇的な彼女』。
偶然どちらもアジア映画です。
少し前に『初恋のきた道』を観たんですが、体温にちょうどいいという感じがしました。(抽象的すぎる表現ですね)
凝ったCGや演出もなく、シンプルなつくりなんだけど、
その分作品のなかで大切にしたいものに、静かな光が当たっているというか。
チャン・ツィイーの愛らしさも心に残りました。(『グリーン・デスティニー』の彼女よりずっと可愛かった)
前述の二本はちょっと行けそうにないので、WOWOWかDVDでチェックしたいと思います。

最近買ったCD『The 80'S』

わりと気に入ってよく聴いてます。
80年代の洋楽ポップスは、自分の中では懐かしいだけではない、特別な位置にある音楽だったりします。

二枚組ということで曲数、選曲も納得いくものだし、
(が、デュラン・デュランが入っていて、TOTO(トートーではない(笑))は入ってないんですねぇ)
当時のLP盤やエアチェックしたFMの音とは違う音で、
いろんな物事がめぐり変わっている今、聴いているとちょっとしんみりしたりします。

今何気なく聴いている音楽が、やがては自分にとって特別なものになる、
なんてことは当たり前だけれど、その先を生きてみないとわからないことですよね。

音楽として深く好きなのは、ビリー・ジョエルやエルトン・ジョン、スティービー・ワンダーと時代はもう少し後退するのですが…。
どんなときも傍らに音楽があるというのは、やっぱりいいなと思います。

最近気になる色 朱色と橙

ハリウッド映画で完全リメイクしたという『The Ring』、なんだか見てみたいです。
日本のものは、話そのものより最後の井戸のシーンが絶句するくらい怖かった。
怖さの相性みたいなもので平気な人にはなんてことないんでしょうけど。

先日は滅多に見ない邦画、北野武監督の『Dolls』を観てきました。
もう全編ひたすらにしんどかったです。歩き疲れて(笑)
題材的にはどこかで見た話に思えたけれど、
ハッとするような色彩と、カメラの動きが面白いなぁと
(通りすぎてから戻るような)思いました。

* * *

当サイトも先日3万アクセスを迎えました。
続いていることより、「こういう場所を作りたい」と
想定していたものに近い状態が実現できていることをとても嬉しく思います。

これからも引き続き、よろしくお願いします。

ライ麦畑でつかまえて

名古屋市美術館でマグリット展が開かれているそうです。
足を運ばれた方いらっしゃいますか?

この季節、好きな絵をじっくり見たい欲求が湧いてきます。
しっとりした質感の色彩と、現実と向こう側が共存するような、
美しくて怖い絵をゆっくりと眺めたいので、
マグリットも含めて、今、特にオールズバーグのモノクロの絵本とゾーヴァの画集がほしいです。

* * *

『ライ麦畑でつかまえて』の新訳を村上春樹さんが手がけるとのこと。
ずいぶん前から、希望されていたことを目にしていたので、
出版が楽しみなのと同時にうらやましい気持ち、すごいなぁという思い。

すごいと言うのは翻訳をすること自体ではなくて
(そもそも、訳者としてたくさん活躍されていますから)、
自分が願うことを実現できること。ひとつの作品に対する情熱。

野崎さんの訳で馴染んだホールデン少年が、時を経て、どんな風に語りかけてくるのでしょう。