部屋にある本棚

あたしのこと憶えてる?/

2013年01月27日

あたしのこと憶えてる?最近、タイトルにひかれて読んだ本。
憶えてる?って尋ねるからには、昔の恋人か何かにあてた言葉かと思ったら
今の恋人だったので驚いた。

覚えたことを忘れていってしまう病の彼と、何度となく交される同じ会話。
明日には自分すら見知らぬ人になってしまうかもしれない。
だからこそ、いつでも終わりに出来る関係でもあること、とてもせつないなぁと思った。

嫌われるよりも、存在を忘れ去られることの方がよっぽど恐ろしい。
でも、今、目の前にいる瞬間お互いにお互いを知っていて、愛し合えたら、
例え、記憶が表面上消え去っても、遠い過去になっても、
その事実があったことは確かなのだとこの本は言っている。

その瞬間があってこそ、今の自分がいること。

内田春菊さんの小説は性描写がとにかくハンパじゃないから、
これだけいろんなことを脱いじゃってると、
逆に真っ昼間でも読めちゃうある種のすがすがしさを感じてしまう。
ただし、印象に残ったのは表題一作だけだったのが残念。