部屋にある本棚

正しく生きるとはどういうことか/

2013年01月27日

正しく生きるとはどういうことか正しいことというのは、生きる国や時代、
そこに成り立つ社会の在り方によって変わり得るものだ。
そして、各人によって微妙に違っていくものであり、
その人が正しいと思って行動しても、
他人から見るとそうではないことがある。

この本の「正しさ」というのは、社会で出来上がった規範ではなく、
自分の思う正しさのなかで善く生きることについて書かれている。

もちろん、それは信じる正しさを勝手気ままに生きればいい、ということではなく、
全て他人との正しさとうまく折り合いをつけながら、
自分の信じる正しさを見つめ、その上で自分の欲求を解放していくこと。
読んでいるとなかなか賛同出来る意見が多くて楽しめた。

なかでも、他人との関係の構築について。
それは全て能動的なことに限られるという。
例えば、なんらかの関係が相手との間にあるとする。
こちらは相手を愛する自由や、優しくする自由、尊敬する自由などはあるが、
その自由(権利)を担保に、相手に同じことを求めるのはよい生き方ではない、ということ。
相手は、私を愛する義務も、優しくする義務も、尊敬する義務もないのだ。

時々、自分がこんなに相手のことを想っているのに、何故相手は愛してくれないのだ、
と苦しくなったりすることがあるけど、
相手に同じことを求めるのは、自分の気持ちにヒモをつけて差し出していることに他ならない。
結果、勝手に苦しんで悲しんで自己嫌悪。

自分が思う正しさを押しつけ合うような場面に出くわすことも少なくない。
この本は、何者の上にも真の(普遍的な)正しさなど存在しないのだということに気付かせてくれる。